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ディナー・ラッシュ

MOVIE 2017.09.04

ディナー・ラッシュ

Dinner Rush | アメリカ映画(2001)
監督:ボブ・ジラルティ
出演:ダニー・アイエロ、エドアルド・バレリーニ、カーク・アセヴェド

料理×マフィアの異色の組み合わせが、お洒落に仕上がる

アクション、恋愛、コメディー、料理、ドキュメント、青春、マフィアとメジャーなジャンルの映画に加えて、近年増えていく新しいジャンルの映画。邦画でいえば、今まで任侠映画に出てくるヤクザは抗争を繰り返し、ちょっとエッチなシーンがあったりと、シリアスなイメージだったが、2015年に公開された北野武監督「龍三と七人の子分たち」なんかは、ヤクザの高齢化と正義を交えつつコメディー要素も詰まっている。と、「A×B」の方程式でジャンルを組み合せた映画って、どこか新鮮に感じてしまう。個人的に好きで、料理のジャンル映画はよく観るのだが、四つ星レストランに、フードトラックにと調理場でのストーリーがメインばかり。人間関係も、もちろん出てくるが。2001年に公開された、ボブ・ジラルディ監督「ディナー・ラッシュ」(Dinner Rush)は、ニューヨークの四つ星イタリアンレストランを舞台に、マフィアの暗殺事件が絡んでくる、「料理×マフィア」の異色の組み合わせ。天才料理人のウード、レストラン経営者の父ルイス、クイズ王のバーテンダーのショーン、美術家志望のウェイトレスはマルティ、現役刑事のドルリーなど、それぞれの個性が引き立て合う。今夜もレストランは、超満員。ディナーラッシュの時間がやって来た。お客は皆、芸術的なウードの料理にご満悦名。しかし、さまざまなキャラクターと生き様、運命なんかも交差して事態は思わぬ展開に。ブルーな色彩イメージに、流れ込む音楽は、GOAT「STAR」。すべてを洒落た雰囲気に包みこんで、この音楽がそろって完成する。ちなみに、レストラン経営者のルイスは、「The Godfather PARTⅡ」のトニー・ロサトのダニー・アロイなんだ。そりゃ、あの渋さは納得だ。目粉るしく展開される100分間。衝撃のラストシーンとオシャレに仕上がった、大人な夜に観てもらいたい作品。ロックのウイスキーと一緒にね。