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ロード・オブ・ドッグタウン

MOVIE 2018.12.10

ロード・オブ・ドッグタウン

Lords of Dogtown|アメリカ映画(2005年)
監督:キャサリン・ハードウィック
出演:エミール・ハーシュ、ヒース・レジャー、ジョニー・ノックスヴィル

あれから十数年。未だに憧れるあの世界

あれは居酒屋でアルバイトをしていた18歳の頃。当時の自分は大人と遊ぶことにステータスを覚え、彼らのファッションや趣味などに興味津々だった。教えられた遊びや音楽、映画などはちょっとアンダーグラウンドなものが多かった気がするが、それはそれで今の自分を形成しているのかなと思う。スケートカルチャーやロック、パンクなどの音楽にハマり、「JACKASS(ジャッカス)」というアメリカで放送されていたくだらないバラエティー番組のマネをしたりしていた時、その頃とても大人に見えていた年上のアラサーの人たちに教えてもらった一本の映画が、今回紹介するスケートムービー、「Lords of Dogtown」。衝撃だった。舞台は1970年代のドッグタウンと呼ばれたアメリカ西海岸。スケートムービーといえばPVやドキュメントが多いが、しっかりとした物語として形成され、伝説とされたスケートチーム「Z-BOYS」の誕生と繁栄、そして墜落が描かれる。スケートボード、サーフィンに没頭するステイシー、ジェイ、トニーの三人は当時の自分のようにサーフショップ「ゼファー」のスタッフたちに憧れていた。街中をスケートボードで疾走し、波があったら海に行く、飲みたいだけビールを飲んで、音楽に合わせて身体を揺らす。時には争いもあるけれど、そんな自由気ままに好きなことをしている姿と、好きなことに没頭する姿にムズムズとスケートボードをしたくなる。ストーリーは「Z-BOYS」の三人をベースに描かれているが、クレジットに“BASED ON THE TRUE STORY”とあるように実話映画。つまりはステイシーも実在する。むしろ脚本はステイシーが担当したんだ。撮影現場には本物のZ-BOYSも立ち合い、JACKASSに出演しているジョニー・ノックスヴィルも成金の悪い奴として出演。あの頃の遊びのベースが詰まった1本。定期的に観る1本。そんな映画。