1. ホーム
  2. 駆け出し建築カメラマンの家づくり探訪記

2018.4.26

オーダーメイドキッチンについて知るために、
家具工房クレアーレさんに会いに行く。

今回から新連載「駆け出し建築カメラマンの家づくり探訪記」がはじまります。この連載は、新人建築ライター/カメラマンのミズシナケンタが、家づくりの気になるあれこれについて、いろんな専門の企業さんやたくさんのプロフェッショナルの皆さんを訪ねて学んでいく、ゆるーいハウジングの学び企画です。家づくりが好きな方、インテリアが好きな方、そして、これから家を建てようと思っている方、皆さんにとってのアイディア帳になればこれ幸い!まだまだ駆け出しのカメラマンですので、もっと上手に写真撮ってよ!なんてところもあるかもしれませんが、ぜひあたたかい目で見てあげてください。連載初回は、オーダーメイドキッチン! 家具工房「クレアーレ」さんにお邪魔してきました。

はじめての取材をあたたかく迎えてくれたご夫婦に感謝!

今回が連載初回の取材ということで、不手際はないか、ちゃんと写真を撮って取材できるだろうかと緊張して向かった先は、三条市。自然に囲まれた山の麓の工房です。ちょっとドギマギしている僕を「どうぞー!」と笑顔で迎えてくれたのは、「家具工房クレアーレ」を営むご夫婦、鳥部伸二さんと木原希美子さん。鳥部さんに抱きかかえられた1歳のお子さんと、そしてゴールデンレトリバーのわんちゃん。貴重な時間をいただいての取材だというのに、「遠くからわざわざすみません」なんて丁寧に挨拶していただいて、緊張がいっきにほどけました。

ご主人の鳥部さんはベテランの家具職人。4年前に住居兼ショールームとしてこの工房を建てました。「改まってショールームを見学していただくより、気軽に見ていただきたいのでこのかたちにしました。実際に使っている感じを見ていただいた方が、お客様もイメージしやすいですよね(鳥部さん)」。実際に暮らしがある空間だから、なんだか落ち着いて、居心地の良さを感じられます。わんちゃんもなついてきてかわいい(※犬が来客時は別室にいます。希望があれば出てきてくれるって!)。

ひとりひとりの、「キッチンの使い方」を考えて。

キッチンは、主婦にとって日常を過ごす大切な場所です。見た目だけならカッコいいシステムキッチンは増えているけれど、実際に使ってみると、収納が少ない、食洗機の収納ができない、食器を置いてその後の洗い水を放置しておくとピンクカビになる、などなど、いろんな「ちょっとした不満」が出てくることが多いです。人それぞれに性格や個性、そして相性があるように、同じキッチンでも使う人によって使い勝手は変わるもの。みんな同じ仕様で絶対大丈夫、なんてことはありません。普段どんな料理を作るか、どんな収納のこだわりがあるかで、キッチンをカスタマイズできたらいいですよね。クレア—レさんでは、10年以上オーダーキッチンを作り続けて、まったく同じ仕様で作ったことは一度もないそうです。キッチンに立つ人の話を聞いて、よく考えてかたちをきめていくから、人それぞれ=キッチンもそれぞれのものができあがるのです。

人によって料理する際の調味料の置き場所とかも違います。だからキッチンの収納スペースはそこに何を入れるか、その入れるものの高さなんかを考えながらオリジナルで作っていきます。スッキリ!

使いやすさ重視。ディティールまで自由に設計できる。

キッチンのオーダーメイドってあまり選択肢は多くないのかな、と漠然と思っていましたが、そんなことはありません。クレア—レさんにお話をうかがってわかったのは、けっこう自由だ、ということ。例えば、見た目の部分で言えば、無垢の木やオールステンレスなど素材の要望にもこたえられるし(※クレア—レさんが無垢材で常に揃えているのは、メープル、ブラックチェリー、ブラックオールナット、ナラの4種類。他の無垢を使いたい場合は要相談で対応可能ですよ)、どんなキッチンのカタチにも対応が可能だそうです。細かいところを言えば、角が尖っているのか、それとも角が丸みをおびているのか、そういうディティールまで自分の好みに合わせてオーダーができます。キッチンの高さ、シンクの深さ幅、調理するスペース、収納用途やスペース設計もすべて、ミリ単位で変更できるし、食洗機の埋め込みや洗いカゴを置くスペース、洗剤を置くスペースなども作れます。実際に見せていただいたステンレスを加工して作った洗剤置き場、カッコよかったです。でも、スライド引き出しや扉の金具とかは、やっぱりメーカーのものの方が優れているんじゃなくかな…と思う人も多いみたいですが、そういった金具の部分(利便性が高い既製品)は取り入れて作ることができるので、例えば、「○○メーカーのあの引き出しがいい」となれば、それと同じ動きや仕様で作ることも可能なんだそうです。自由度、かなり高いですよね。

ステンレスの加工ももちろんオリジナルで制作が可能。わかりやすいところでいうと、この洗剤置き場とか。要望に応じて、使う人の一番やりやすい形に加工することができます。

ミリ単位で使い勝手が変わる、奥が深いキッチンの世界。

じゃあ実際に、オーダーキッチンを作りたい!と思ったらどうすればいいんでしょう?「そうですね、まずはデザイン的なイメージや形のイメージ(アイランド型とかの)だけあれば良いです(木原さん)」。 最初からキッチンの細かい仕様まできっちりオーダーしてくるお客さんはほとんどいないそうなので、ざっくり、「木の質感のあるアイランドキッチンがいいんですけどぉー」みたいなはじまりでOK、ってことですね。実はオーダーキッチンというのは、ミリ単位の変化で使い勝手が違ってくるくらい、とても奥が深い世界なんです。だから、実際、どんな料理を作るか、どんな収納が便利だと感じるか、それにキッチンで料理を作りながらどのようなことがしたいか(テレビを見ながら作りたいとか、iPadでレシピを見ながら作りたいとか)いろいろ話をしながら、プロに提案してもらうのが基本的な流れ。だから、何十回、ときには何百回と打合せすることも。「私は、キッチンも家と一緒でほとんど一生ものだと思ってるので、デザインもそうですが、使い勝手はこれから先ずっと使われて行くんだ、と思うと妥協は一切しないです」と木原さん。実に頼もしい!だいたいのお客さんはメーカー製のシステムキッチンと見比べて検討されるそうですが、提案の後はその違いに驚くほど気づいてもらえるそうです。

打合せのときのメモを見せてもらいました。デザインは主に木原さんが担当。ヒアリングをしながら、実際のイメージを手書きで提案。ときにはキッチンを中心としたお部屋のトータルコーディネートも頼まれるそうです。

食事や料理が主役になる家があってもいいよね。

キッチンを家の主役にしたい、と考えている鳥部さん。たいていキッチンは家の設計が終わった後に入れるもの、という認識が強く、実際に設計士や工務店から依頼を受けるときはそういう状況がほとんど。なので、オーダーキッチンはその設計の枠組みにフィットするように作られていきます。でも、オーダーメイドキッチンから家づくりをはじめたら、もっと自由でオリジナリティにあふれるキッチンや、収納環境、食を中心とした住環境がつくれるに違いありません。もしも、食べることが好き、料理が好き、家族団欒の食卓を主人公にした家づくりをしたい、と考えている人がいたら、ぜひ、「キッチンから考える家」に挑戦してみてください。

というわけで、今回はオーダーメイドキッチンについて、「家具工房クレア—レ」の鳥部さんと木原さんにお話をうかがってきました。おふたりのアイディアをいろいろと聞かせてもらって、本当に細かな部分で一生もののキッチンの出来が左右されるんだなあと感心しきりでした。お茶をいただきながらリラックスしてお話しできたのも、本当にありがたかったです。ちなみにクレア—レさんでは新潟県内では珍しいミーレ(Miele)の食洗機やオーブンも取り扱っているので、気になる方はぜひ見学にお邪魔してみてくださいね。鳥部さんと木原さん、今回はありがとうございました!

クレア—レさんのHPはこちら

この連載の発信者

ミズシナケンタ

新潟市在住。アパレルやエディトリアル、企画プランナーなど様々な仕事を経て、現在は駆け出しの建築カメラマン/ライターを兼業してしていろいろなビルダーや関連企業を見学中。家づくりのデザインやアイディアにいつもワクワクする好奇心旺盛な30代。

家具工房クレア—レ

HP

くわしくは公式HPをチェック!

無垢の木や金属でできたオーダー家具の制作、オーダーキッチン製作設置を行う工房。生活にまつわる 家具・キッチンをオーダーメイドで一つ一つ手作りでお届けしています。

〒959-1106 新潟県三条市吉野屋1080
Tel.0256-64-8722|FAX.0256-64-8723