季節によって楽しむ三種の蕎麦

「人がやっていない事をしたい」と語る店主。その言葉の意味は、お品書きに表れている。基本となる蕎麦は、３種類ある。つるっとしたのど越しが特徴の二八のおせいろ、蕎麦の香りを一番楽しめるひきぐるみの太打ち田舎蕎麦、蕎麦の甘味を味わう更科の白雪。その他に珍しい変わり蕎麦も提供され、けしきり（ケシの実）、ごまきり（黒胡麻）、ゆずきり（柚子）、しそきり（大葉）、茶そばが季節によって打たれている。多彩な種類を楽しめる三色そばは、田舎、白雪、変わり蕎麦が盛られる。この時期の変わり蕎麦は、しそきりだった。暑い時期だからこそ、大葉の清涼感が食慾を増してくれる。旬の野菜を使った天ぷらは、海老やキスなどの海鮮も豊富。鰹本枯れ節、亀節、昆布からなる江戸前風の辛いつゆは、店主の丁寧さが味に表われている。